相手の弱点を突こう【卓球戦術教室】ランビエ - 及川瑞基 5セット目 ベルギーオープン2015

ベルギーオープン2015アンダー21準々決勝、ランビエ選手と及川瑞基選手との一戦です。

ランビエ 3 10 12 2 及川
14 12
8 11
14 12
16 14

世界ランキング120位の及川選手と188位のランビエ選手という、まだトップレベルではない2人の戦いです。一見レベルの高い激しいラリー戦ですが、トップ選手との違いはどこにあるのでしょうか。
ここではランビエ選手が16-14で取った5セット目を分析します。
 

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前半のデータ

0-0から、及川選手が7-3でリードするまでのデータです。
ランビエ及川 5前
及川選手がバックサイドにツッツキをしているので、必然的にリードが広がっていきました。

中盤のデータ

3-7から、ランビエ選手が10-9で逆転するまでのデータです。
ランビエ及川 5中
ここから及川選手はツッツキをしなくなってしまいました。勝ちが見えてきて心理的に変化があったのかもしれませんが、これによって逆転を許す形となりました。

及川瑞基のサーブのデータ

全てフォアサーブです。
ランビエ及川 5及サ
台から出たサーブ(ミドルサーブ)が計5本ありますが、全て失点しています。
ループドライブを打たせるために意図的に台から少し出すのは良いサーブなんですが、この5本は「台から出てしまった」甘いサーブなので相手に強打されてしまいました。
どんな局面でも短く出せる精度が必要になります。

教訓 点差による心理

9-9から及川選手が強引に強打してミスしています。この局面ですが、及川選手は9-5から追い付かれているので、早く1点が欲しくて、多少強引にでも強打で決めにいったんだと思います。しかし、相手の心理を考えるとこれは得策とは言えません。
まず、ランビエ選手は5-9というなかなか絶望的な状況でした。絶望的になったとき、選手はいわゆる「開き直った」状態になりどんどん攻めていきます。これがハマって9-9の同点になりました。ただ、同点になり勝ちが見えてきたとき、もう開き直った状態ではいられません。しかし開き直っていた時の輝いていた自分が忘れられず、強引に強打をし続けてミスが出やすくなります。今回の及川選手は、それを差し置いて自分が先に打ちミスをしてしまいましたが、「強引な強打をさせる」ことが賢明であるといえます。
ということで具体的にですが、まず4点以上リードした状況から相手が開き直り、1点差か同点に迫ってきたとき、勝ちが見えていることを相手に教えてあげましょう。「まだ1点リードしてるよ!」とか「同点!同点!」とか、自分に言い聞かせるフリをして相手に伝えます。そして、相手が強引に打つようなボールを送ります。例えばカットマンの僕の場合は、バックサイドにバック粒の横回転ツッツキと決めていました。攻撃型の選手ならフォアサイドにループドライブなど、やることをあらかじめ決めておくといいでしょう。

まとめ

及川選手の得点パターンは、サーブはYGとロングサーブ、レシーブはバックサイドへのツッツキでした。戦術としてこれを徹底し、相手のウィークポイントを突き続ければ、全く違った結果になったと思います。
特に1セット目でいろいろ試してみて、フォアとバックのどっちが弱いのか、長いボールと短いボールのどっちが弱いのかなどを観察して、弱点を見つけたら徹底的にそこを突いてやることが重要です。

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