カットマン・対カットマンの戦術【卓球戦術教室】伊藤美誠 - ビレンコ 2セット目 世界卓球2015

世界卓球2015女子シングルス4回戦、伊藤美誠選手とビレンコ選手との一戦です。

ビレンコ 1 5 11 4 伊藤
8 11
12 10
9 11
10 12

前半はカット打ちが得意な伊藤選手が圧倒していますが、中盤以降は大接戦となっています。
ここでは伊藤選手が11-8で取った2セット目を分析します。
 

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全体データ

サーブ以外全ての技術のデータです。
伊藤ビレンコ 2全
ビレンコ選手はツッツキで4得点しています。持ち味の反転を駆使して、裏ソフトのバックツッツキや粒高でのフォアカットなどで一時は追い付きましが、最後は伊藤選手が押し切りました。

教訓 体重移動の具体的なやり方

当時中学二年生の伊藤選手、小柄ながら非常に力強い強打を放ちます。これは、下半身の力をよく使えていることが秘訣です。
この下半身を使ったいわゆる体重移動は必須で、手打ちになってしまっていると、強打が安定しなくなります。その理由ですが、ドライブを打つとき「強く打つ」「正確に打つ」という相反する要素があります。なので手打ちで強く打つと、正確さが失われてしまいます。よって、手は正確さに専念して、力強さは下半身の力でまかなう、そのための体重移動です。
さて、「体重移動しなさい」という人はよくいると思いますが、そのやり方をしっかり教えてくれる人はなかなかいないと思います。ここでその具体的な方法をお伝えしましょう。

以下、時計で方向を表現します。正面は12時、右側は3時、背後は6時、左側は9時の方向です。

まず、バックスイングの時に左足のつま先を3時の方向に向けます。すると上半身も自然に3時の方向を向きます。(つま先の向きを変えると、骨盤が押されて、体も同じ方向を向くというメカニズムみたいです。)このとき、右足のつま先は1時か2時あたりに向けておきます。つまり、右足的には上半身も自然に1時か2時の方向に向くはずが、3時の方向を向いている左足のせいで上半身も3時の方を向いているので、右足は「上半身を1時か2時の方向に向けたくても向けられない」という状況になります。これにより、右脚にひねりが生じます。これがいわゆる「下半身の力」です。そして打つ瞬間に左足のロックを外せば、右脚のひねりが戻り、体がクッと回転します。この回転が元のスイングスピードに上乗せされるというわけです。これが、右足から左足に体重が移っているように見えるから「体重移動」と言っていますが、正確には「軸回転」になります。
この下半身の使い方は卓球には欠かせないので、必ず覚えてもらいたいと思います。

教訓 対カットマンのレシーブ

このセット、伊藤選手はフリックレシーブを行っています。
普段カットマンは、ツッツキ、ストップ、ドライブ以外のレシーブはまずされません。相手の攻撃型がとりあえずミスをしないことだけを考えてレシーブするからです。なのでカットマンは、フリックやチキータなどを受け慣れていない可能性があります。もちろんミスしてはいけないし、やりすぎもよくありませんが、たまにそういった攻めのレシーブをしてみてもいいかもしれません。

 

次回 3セット目

3セット目はビレンコ選手が12-10で取ります。

→ 3セット目

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